3大会ぶりの優勝を目指すワールドベースボールクラシック(WBC)の1次リーグ、日本は8対1で中国を下し、初戦を飾った。二刀流の大谷翔平(エンゼルス)が先発投手として4回49球無失点に抑え、打者としては3番に入って4回に貴重な2点タイムリーを放った。日本は7回に牧秀吾(DeNA)のホームラン、8回には山田哲人(ヤクルト)、甲斐拓也(ソフトバンク)のタイムリーも飛び出た。
本番前に当たりの出ていなかった牧と山田が結果を残した一方で、4番の村上宗隆(ヤクルト)は初回に先制の押し出し四球を選んだものの、3打数ノーヒットに終わった。
「村上は2月下旬のソフトバンクとの強化試合からずっと調子が上向かない。栗山英樹監督が6番に下げた3月7日のオリックスとの壮行試合でようやく一発が出たとはいえ、その試合でも他の打席では3三振とレフトフライ。中国戦では申告敬遠含む2四球でしたが、あとは2三振とセカンドゴロと凡打の内容が良くない。
中国のピッチャーは日本と比べてボールが遅い分、打ちごろの球もありましたが、捉えられなかった。結果を欲しがるあまり、ライトスタンドへの一発をイメージしているようなスイングで体の開きも早かった。大谷の豪快なスイングを見た後に打席に入るため、自然と力みが出てしまうのかもしれません」(WBC担当記者。以下同)
このまま、村上は4番を打つのか。
「中国戦を見てもヌートバー(カージナルス)、近藤健介(ソフトバンク)、大谷の上位打線は機能している。ただでさえ強化試合から不調で打てない村上に、チャンスで回って来れば、さらにプレッシャーが掛かる。今の状態では、4番・村上は必ずしも得策とは言えないでしょう」