中国戦で2点タイムリーを放った大谷翔平(時事通信フォト)

中国戦で2点タイムリーを放った大谷翔平(時事通信フォト)

5打席に一度は三振をする計算

 オリックスとの壮行試合では4番・吉田正尚(レッドソックス)、5番・岡本和真(巨人)、6番・村上という打順が機能して9点を奪った。

「吉田正尚を4番に据えるのが最適だという指摘もあります。村上ほど長打はないですが、吉田は大谷とタイプが違う。大谷の後ろを打っても、いつも通りの自分のスイングができる。現在の上位打線を考えれば、4番にチャンスで回ってくる可能性がかなり高くなりそうです。その時、村上のように一発もあるが、三振も多いタイプでは流れを途切れさせてしまう。

 吉田は三振が少なく昨年は41、一昨年は26、2020年は29しかしていません。三振率に直せば2022年8.1%、2021年5.7%、2020年5.9%でした。2020年からは2年連続で12球団トップの低さでした。WBCで決勝まで進めば7試合ある。1試合4打席前後と考えれば30打席くらい立つでしょう。2三振くらいしかしない計算になります。確実性の高い吉田を4番に置いたほうが打線が繋がるという指摘は、納得できる部分も多い」

 村上の三振率は2022年20.9%、2021年21.6%、2020年22.3%と5打席に一度は三振をする計算になる。中国戦では5打席で2三振を喫した。

「村上は今大会では6番に置くという選択肢もあると思います。6番なら4番より気楽に打てるし、3打席凡退でも1本長打が出れば及第点を与えられる。昨シーズン終盤55本塁打を打った後にホームランのペースが止まったり、日本シリーズでも不調になったりしている。意外と勝負弱い面もある。まだまだ全幅の信頼をおける“日本の4番”にはなっていない。

 23歳ですし、過度な期待をするよりも、まずは6番でプレッシャーを軽減させたほうがいい結果を出すのではないか。それで次の大会までに不動の4番に成長してくれれば万々歳ですよ。栗山監督は聖域を作れば負けるとわかっているはずですから、村上の調子が上がってこなければサード・岡本和真、ファースト・山川穂高(西武)の布陣もあり得るでしょう」

 短期決戦では選手の調子の見極めが勝敗を分けることになる。勝負の韓国戦。栗山監督は村上を何番に据えるのか。

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