短期間でも効果が期待できる、とも先生の寝ながらエクササイズは詳しく図解した5つだ。
「内ももなど足の内側の筋肉を鍛える『カエル足エクササイズ』は、普段は使えていない筋肉を使うことで、血流が良くなり、血圧降下作用が期待できます。『ふくらはぎマッサージ』も、“第二の心臓”と呼ばれるふくらはぎを動かして足先から心臓に戻す血流を良くし、心臓の負担を減らして血圧降下を狙います」
猫背や巻き肩など現代人の多くが悩む姿勢を改善し、血圧を下げようとするのが、「大胸筋はがし」だ。
「猫背や巻き肩の姿勢で硬く短くなった大胸筋を柔らかくすると、肋骨が開きやすくなり肺が広がる体積も増えます。結果、深くしっかり呼吸することができ、副交感神経が優位になって血圧降下作用が期待できるのです」
そのほか、お腹の筋肉を柔らかくして深い呼吸を目指す「お腹ひねり」や、自律神経に関係する首周りをほぐして血流を良くする「首のストレッチ」がある。
これら5つは全部で「4分」ほどで終わるという。とも先生は「すべてでなくてもいいので、とにかく毎日、寝る前などに少しでも継続することが重要」と説く。
「治療が必要な高血圧の人はもちろん、そうなる前の人にも『予防』の意識を持って取り組んでもらいたいですね」
※週刊ポスト2023年5月19日号