北海道産のエゾシカ肉を使ったジャーキーや北海道産の牛肉のステーキ、自社製造のチーズを使ったクッキー、ヤギ乳のミルクなど、すべて人間が食べられる品質の原材料を仕入れて、ペットのために加工しているという。
「原材料はすべて、人間が食べられる基準のものだけを100%使用しています。食感を出すためのコラーゲンやヒアルロン酸も鶏の『とさか』などから採れるものだけを使っており、チーズの製造過程で必要になる食塩以外には、塩分も一切加えていません。
ジャーキーに使用するエゾシカ肉は、人間が食べる基準の捕獲方法や“捕獲から2時間以内に処理する”という人間用と同じ処理基準を満たしたものだけを使用しています。人間用と同じ工場内にペットフード専用のラインをつくって製造しているため、原材料そのものはもちろん、製造過程での衛生面も人間用と変わりません」(花畑牧場広報担当者・以下同)
「雑貨」であるペットフードには本来、「細菌検査」は義務づけられていない。だが、花畑牧場は食品会社として、人間用の食品製造の基準をペットフードにもあてはめ、安全性を追求しているのだという。
「すべてのペットフードを、社員が試食しています。人間にとってはかなりの薄味ですが、ペットと一緒に食べることもできる。愛するペットと同じ食べ物を共有できるペットフードには大きな意味があると考えています」
安全性とともに“相性”も見極める必要がある。
「人間の高齢者にもステーキをぺろりと食べる人もいれば、食が細くなる人もいる。ペットもそれと同じで、個体の体調に合うものを与えることが大切です」(臼杵さん)
何より愛犬、愛猫の様子をよく観察することが重要だ。例えば便が多すぎるときは、必要な動物性たんぱく質が摂れていない可能性が、においがキツすぎるときは、たんぱく質が多すぎる可能性がある。
「ただし、体調不良があった場合はフードのせいと決めつけず、必ず病院に連れて行ってください。新しいペットフードに切り替えるときは、お腹を壊さないよう1、2週間ほどかけて少しずつ慣らしていくのがいい」(伊藤さん)
大切な家族だからこそ、末永く元気でいられるものを食べさせてあげたい。
※女性セブン2023年5月25日号