これが“ブリンソン劇場”の真骨頂なのか──。来日1年目のルイス・ブリンソン(29)が開幕からボーンヘッドを繰り返している。5月13日の広島戦では延長11回に四球で出塁するも、塹江の牽制に引っ掛かってチャンスを潰した(記録は盗塁死)。しかし、延長12回にはサヨナラヒットを放ち、ミスを取り返した。
「巨人では過去にも考えられない凡ミスをする外国人はいました。守備面では、クロマティが1987年の西武との日本シリーズで、センター前ヒットで一塁ランナーの辻発彦に生還を許していますし、1994年に在籍したコトーも広島戦でセンター前ヒットで打者走者に二塁まで行かれています。
しかし、開幕から1か月半で単純な走塁ミスをこれほど繰り返している助っ人はブリンソンが初めてでしょう。年に1回あるかどうかの凡ミスを、既に5回も繰り返している。チームが35試合消化の時点で5回ですから、このペースでいけば年20回の走塁ミスをする計算になります」(プロ野球担当記者。以下同)
初めての走塁ミスは、4月6日のDeNA戦だった。2回1死一塁から左中間を破る長打を放った。岡本和真が三塁でストップしているにも関わらず、三塁を陥れようとしてしまう。ブリンソンが二、三塁間で挟まれたため、岡本が仕方なくホームを狙うもタッチアウトに。ブリンソンは三塁に進んだものの、アウトカウントを勘違いしてベンチに戻ろうとしてタッチアウトになった。1死二、三塁のチャンスになるはずが、“2つの凡ミス”でスリーアウトになってしまった。
「ミスは誰でもしますが、一連のプレーで二度も凡ミスをする選手はそうはいない。ただ、この時はたまにあるミスで、もう二度としないだろうと思っていたのですが……」