もうひとつの懸念は、代替食品に含まれる添加物だ。堤さんが続ける。
「アメリカでブレークした大豆ミートのハンバーガーは動物肉特有の飽和脂肪などを避けられる一方で、加工品ですから、大豆を肉のように固めたり、脂質感を出したりするために、多くの添加物を使わなければなりません。
塩分も高いため、高血圧の人は注意が必要。動物肉より環境にいいというのも、遺伝子組み換え大豆やとうもろこしの大量栽培は環境負荷が大きい。代替肉は牛肉と比べて健康的だとイメージしがちですが、材料と栽培方法に注意しなければなりません」
食の安全に詳しいジャーナリストの小倉正行さんも重ねて言う。
「いま、私の手元にある代替肉の原材料名に何が書かれているか、読み上げてみましょう。大豆加工品(脱脂大豆、玄米粉)(国内製造)、玉ねぎ、植物油脂、粒状大豆たんぱく(脱脂大豆、でんぷん、植物油脂)、パン粉、砂糖、でんぷん、粉末卵白、粉末状大豆たんぱく、ブラウンルウ(小麦粉、植物油脂、ブドウ糖)、りんごペースト、食塩、トマトペースト、香味パウダー、デキストリン。さらに調味ペースト、酵母エキス加工品、酵母エキス、野菜ブイヨン風味パウダー、しょうゆ加工品、セロリパウダー/酢酸(Na)、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、香料、グリシン、チアミン塩酸塩、D-キシロース、酵素、ショ糖脂肪酸エステルとあります。
代替肉はまさに添加物のかたまりなのです」(小倉さん・以下同)
※女性セブン2023年6月1日号