長きにわたってテレビ界で活躍し続けることは簡単ではない。若くして“バラドル”として人気者となったタレントたちが、そのまま活躍し続けるケースもあれば、いつの間にかあまり見なくなってしまうケースもある。コラムニストで放送作家の山田美保子さんが、バラエティ番組で活躍した“バラドル”たちを分析する。
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かつて、テレビ界やバラエティー番組周辺では「こじるり無双」というワードがありました。
いわゆる“ガヤ”としてひな壇に座っても、文化人らと共にコメンテーターとして座っても、はたまたMCを任されても言動がパーフェクトな小島瑠璃子サン(29才)の活躍ぶりを表した言葉です。
小島サンの場合、スポーツから選挙、サイエンスなどまで幅広いジャンルをカバーしているという特徴もあるうえ、実際にお会いしてみるとスタイル抜群のエキゾチックな美人。仕事柄、長年にわたり多くの女性タレントさんを見てきた私でさえ、「こじるりに代わる女性タレントはいない」と番組の企画会議で何度も「こじるり無双」と口にしたものです。
そんな小島サンに“ミソ”がついたのは、遠距離恋愛をしていた19才上の超人気漫画家さんとの破局。2021年6月のことでした。しかも、なぜか“登場人物”が多かったせいでバッシングも起こりました。
仕事は激減し、その後、中国への留学を発表。でもコロナ禍ですぐには実現せず、どうしているのかと思ったら、「結婚」「ホリプロ退社」という報道を見て驚きました。
実は3月28日、渡辺徹さん(享年61)のお別れ会で私は小島サンに挨拶をしています。が、その頃にはもう事務所を辞めていたのですね。中国留学はご主人も応援してくれているとか。あれだけ準備をしていたのに、結婚もしたかったのですね。
かつて、同じく“無双”だったベッキーさん(39才)を最近バラエティー番組で頻繁にお見かけするようになりました。トークのスキルは全盛期と変わらないし、誰もがアノ騒動を思い浮かべてしまうようなくだりになってもおもしろおかしくオチにもっていけるのは、さすが。年数はかかってしまいましたが、バラエティーに戻ってこられたベッキーさんに大拍手を送りたいと思います。
ではかつて「バラドル」と呼ばれ一世を風靡していた女性タレントの皆さんはどうしているのか。実はさまざまな転機を経て、アラフィフ、アラ還となっても、どっこい生き残っているかたがいらっしゃるのです。
まずは松本明子サン(57才)です。歌手デビューは精鋭揃いだった「花の82年組」が売れに売れた翌年。同期と共に「不作の83年組」といわれていた松本サンは1984年、『オールナイトフジ』(フジテレビ系)と『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)の共同スペシャル番組の生放送で放送禁止用語を言ってしまい(言わされてしまい?)、1曲もヒット曲を出せないまま決して短くはない謹慎期間へと入ります。
でも、この経験のおかげで『電波少年』シリーズ(日本テレビ系)に抜擢され元祖バラドルに。芸能人とは思えないケチケチぶりや、近年では「実家じまい」の経験談で情報番組や女性誌から引っ張りだこです。
さらには、コロナ禍に始めた「軽キャンピングカー」のレンタル業は所有台数がわずか3台であることに明石家さんまサン(67才)や『ゴゴスマ〜GOGO!Smile!〜』(CBC・TBS系)の石井亮次アナ(46才)から度々ツッコまれています。
そんな中、夫で俳優の本宮泰風サン(51才)がVシネの『日本統一』シリーズで大ブレーク! ついには『日本統一 関東編』が日本テレビ系でスタートしたのですから、松本サンもお喜びでしょうね。