MCが多かった「バラドル」たちは“売り”を模索
松本サン同様、ついぞヒット曲には恵まれなかったものの、ずっとバラエティー界で活躍し続けているのは井森美幸サン(54才)です。
私は何度も番組で共演していますが、「奇跡の〇才」といわれる女性芸能人の中で、井森サンがもっとも奇跡ではないかと思うほど変わらぬ美貌を保っていらっしゃいます。お肌もきれいなままだし、黒くて太い髪の本数はタップリ。日本全国のかたが一度は見たことがある「ホリプロタレントスカウトキャラバン」のオーディションにレオタード姿でステップをしている“お宝映像”時に比べたら、すっかり都会っぽくもなられました。
でも、故郷・群馬県の代表として長年「ぐんま大使」を務め、同県の魅力を発信し続けていらっしゃる井森サン。かなり長いこと実家から東京に通い、「泊まりの仕事は受けない」と聞いたこともあります。
恋愛のウワサもなく、当然、結婚の話も一切出ないままですし、トーク番組で恋愛の話をしているのを聞いた記憶がないところをみると、恋には「慎重派」なのでしょうね。
見た目にもしゃべりにも昭和の香りを存分に漂わせつつ、スタッフや共演者から「いもちゃん」と呼ばれながらいまに至り、5月25日の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)では「井森美幸大好き芸人」という特集まで組まれた愛されキャラです。
一方、年齢を重ねてから仕事が厳しくなっているのは「司会しかやりません」とMCというポジションにこだわり続けたかたたち。もちろん本人ではなく事務所の方針ではありますが、短期間に複数のレギュラー番組が終了してしまった山瀬まみサン(53才)は、いまさらひな壇ゲストでは呼べないカンジになってしまいました。世代は少し下ですが、MCが多かった佐藤藍子サン(45才)や中山エミリさん(44才)らについても、いまさらひな壇には座らせられない雰囲気が。いろいろと“売り”を模索されているかと思います。
同じバラドルでも、メインのジャンルが「ものまね番組」だった森口博子サン(54才)は本業に戻り、『機動戦士ガンダム』シリーズのテーマ曲歌唱という柱もできて、「やはり歌がうまい」という評価を得ているところです。森口サンも井森サンとは異なるタイプながら、「ビックリするほど若々しい」「ほんとに肌がきれい」と共演する後輩女性タレントを驚かせています。
最後は島崎和歌子サン(50)! バラエティー番組出演における私の師匠です。“師匠”は最近またブームを迎えています。『ぽかぽか』(フジテレビ系)をはじめ『ホンマでっか!? TV』(同)、『人生最高レストラン』(TBS系)から通販番組『ワカコさんとマサルくんのお宅は買わないの??』(テレビ朝日系)などなどレギュラー多数。“断捨離”が流行り始めたとき、きれいさっぱり自宅のモノを捨てた第一人者でもあります。何かにつけて潔いのです。
「無駄にきれい」と島崎サンの美貌を褒めていた親友のマツコ・デラックスさん(50才)からは「(話題の“やさぐれ枠”の中でも)プライベートでも、やさぐれているのは島崎和歌子だけ」と太鼓判を押されています。
結局、バラエティー界にどっこい残っている皆さんというのは時代の変化に応じて空気を読み、アップデートをしているし努力もされている。
20代、30代で壁にブチ当たっているタレントの皆さんは、ぜひ大先輩たちの生きざまを参考になさってください。
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『アップ!』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2023年6月8日号