今季の小林は先発2試合、途中11試合と13試合に出場し、35イニングを守っている。その間、投手の自責点は27にも上り、防御率6.94と全く結果を残せていないのだ。
小林の直近の出場4試合を振り返ってみよう。5月17日のヤクルト戦では8回からマスクを被ると、左腕の中川皓太がいきなり塩見泰隆にホームランを打たれ、その後も山田哲人にタイムリーを浴びた。9回も内山壮真にソロを許して計3失点。5月18日のヤクルト戦では9回から守備に就いたが、左腕の高梨雄平がオスナに2ランを浴びた。5月27日の阪神戦では7回表に大城に代走が送られたため、裏から小林が守ったが、先発のグリフィンがKOされ、2番手の大江竜聖も打たれて3失点。6月3日の日本ハム戦では9回から登場したが、抑えの大勢が同点に追い付かれた。
「これでは“抑え捕手”とは呼べない。準備不足を指摘されても仕方ありません。せめて、チーム防御率の3.97を下回らないと小林を起用する意味が見いだせなくなる。今のところ2番手捕手ですが、これだけ失点を重ねていると、その地位さえ危うくなる。今後は、大城が試合終盤に退く形になれば、6月2日に一軍登録された岸田行倫が使われるようになるかもしれません」
途中出場11試合で無失点は3試合だけ。マスクを被った直後の回の失点は最近4試合を含め、7試合もある。かつてはリード面の定評が高かった小林だが、データを見る限りはそうした優位性もなくなってきていることがわかる。このままでは、2番手捕手の地位から3番手に陥落しかねない。まさに正念場と言えるだろう。