地図や風景を見ることも辰巳氏にとっては、いい刺激になっているようだ。
「飛行機で窓側の席に座ることができ、天気がよければ、フライト中はずっと窓から下を見ています。眠くても地上の風景を眺めながら『あの山、あの川は何だっけ?』などと考えていると眠気がなくなってくるんです。たとえば、静岡県上空を飛行中、見えてきた川は天竜川、大井川のどっちかな?と考え、『この蛇行は大井川だ!』とひらめく。それもクイズやパズルを解くようなものですよね。好奇心や知識欲を持ち続けるよう心がけています」
辰巳氏といえば、『辰巳琢郎のくいしん坊!万才』(フジテレビ系、1991年~1993年)で8代目くいしん坊を務め、全国津々浦々の料理や食にも精通。芸能界きっての食通・ワイン通としても知られる。
「ワインは地理、歴史、天文、生物、化学などの勉強とも紐づき、幅広い分野の話題に触れることができる面白さがあります。人とのコミュニケーションツールとしてもいいですよ。楽しく飲む、楽しく食べるのが一番ですね。
コロナが落ち着いてきたので最近は、囲碁の集まりにも時々出かけ、碁を打っています。それが頭の体操になっていると思いますね。将棋でも囲碁でも麻雀でも、自分に向いたものや好きなものをどんどん楽しむといいと思います」
【プロフィール】
辰巳琢郎(たつみ・たくろう)/1958年生まれ、大阪市出身。俳優。京都大学文学部卒業。NHK朝の連続テレビ小説、NHK大河ドラマをはじめ、映画、舞台、CMなどで活躍。『辰巳琢郎の葡萄酒浪漫』(BSテレ東)、『辰巳琢郎の家物語~リモデル☆きらり』(BS朝日)と、2つの長寿番組を企画、出演。テレビのクイズ番組にも欠かせない存在。