阪神が開幕からの好調を維持している。5月には16年ぶりとなる9連勝を飾った。交流戦こそ絶好調とは言えないが、現在もセ・リーグ1位をひた走っている。快進撃を続ける阪神を追う在阪メディアも例年以上に猛虎軍団の話題で盛り上がっている。そのなかでも特に注目を集めているのが、岡田彰布監督(65)の”語録”だという。在阪スポーツ紙記者が語る。
「6月15日のオリックス戦後のインタビューでは、逆転を許したクローザーの湯浅京己(23)について二軍での調整を示唆しながら『ちょっとしんどいわな』と発言するなど、岡田監督の飾らない受け答えがファンやメディアの注目を集めています。
また、岡田監督には『アレ』『はっきり言うて』『そんなんお前』『そらそうよ』『お~ん』といった独特の口癖がある。それを面白がった関西スポーツ紙は、日々の岡田監督の発言を『岡田語録』として取り上げる連載をしています」
たとえば、デイリースポーツでは「岡田監督アレトーク」、スポーツニッポンでは「新岡田語録『アレ』やコレや」というコーナーが設けられている。高い注目を集める岡田語録だが、阪神OBたちにとっても関心事であるようだ。元阪神監督で、現役時代は岡田監督と5年間二遊間を守った藤田平氏が語る。
「スポーツ紙に発言が載り、時に名指しで選手に対して厳しいことを言うこともありますが、しっかりフォローしていることが岡田のすごいところですよ。常に本音だから、選手も変に勘ぐらなくて済む。むしろ安心感があるんじゃないかな」
「そういうことや」ってどういうこと?
第一次岡田政権(2004~2008年)で一軍投手コーチに就任し、救援トリオ「JFK(ジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之)」をともに構築した元参謀役である中西清起氏もこう語る。
「ブレないからいいですよね。常に有言実行なので、多少トゲのあることを言っても問題は起きにくい。そういう意味では選手もやりやすいはず。選手たちも新聞に載った岡田語録は読んでいるはずですよ。
ただ、岡田監督は基本的に主語をなしに話す人だから、何を言っているかわからないことも多いんじゃないかな。ボクがコーチを務めていた時も、基本的に長く付き合っているボクや平田(勝男)さんぐらいしか岡田監督の発言を理解していなかった(苦笑)。“アレをアレだけ言うてんのに、なんでアレさせえへんのや”という感じやからね。ほかのコーチはちんぷんかんぷんでしたよ(笑)」