コロナ禍以降、癒し効果がある観葉植物が人気だ。大切に育てたつもりでも、植物に合った育て方を知らないと枯らしてしまう可能性もある。そこで、樹医の滝口肇さんに、人気観葉植物・樹木の正しいケア方法を教えてもらった。
【フィカス・ベンガレンシス】
・特性
「幹肌が白く、産毛のような毛が生えた濃い緑色の葉が特徴です。どんなインテリアにもマッチしやすい色合いのため、部屋をスタイリッシュに演出してくれます。とても丈夫で育てやすいので、初心者にもおすすめです」(滝口さん・以下同)
・正しい育て方
「直射日光を避けた明るい部屋で育てましょう。寒さに弱いため、室温は10℃以上を保つこと。土は乾燥気味を好みます。あまり水を与えすぎると根腐れしてしまうため、土が完全に乾いてからたっぷりと水やりするのがコツです。高温多湿な環境を好み、低温多湿が苦手なため、気温が高いときは毎日葉水(葉に霧吹きをすること)をしますが、冬場は暖房などで室温が上がったタイミングで行いましょう。植え替えは2年に一度がおすすめです」
【ガジュマル】
・特性
「テーブルプランツ(卓上サイズ)から背の高い大鉢まで、さまざまな大きさで販売されています。卓上サイズのものは、まるで生物の足のような個性的な根姿(根の形)を楽しむことができます。日本にも生息するので、国内でも育てやすいでしょう。沖縄諸島周辺では『キジムナー』という守り神が宿る、縁起のいい植物とされています」
・正しい育て方
「暖かく、日の当たる場所を好みます。大株になると、関東以西では屋外で冬越しすることもできますが、霜や雪に当たると冷害で枯れるため、冬場の気温が5℃以下になる場所はおすすめしません。
湿度の高い環境を好むので、気温の高い時期は毎日葉水をして湿度を保ちます。水を好むものの、常に土が湿っていると根腐れするため、土がしっかり乾いてから水やりするようにしてください。
植え替えは2年に一度がおすすめ。根の張りが強いため、あまり根を詰まらせないよう気をつけましょう」