「ハンドメイドマーケットサイト minne(ミンネ)」で、着物をリメークしたタペストリーやファブリックパネルなどを販売している、キモノクリエイターのkoto1946さんは、「着物リメークをDIY感覚で楽しんでほしい」とすすめる。
「私自身、母が残した40枚以上の着物をどうしようかと思ったのが、リメークを始めたきっかけです。母の思い出の品なので、パネルやタペストリーにして家の中に飾れば、いつでも母を思い出すことができる。それで、ホームセンターでパネル用の材料を買ってきて、見よう見まねで世界に一つだけのパネルを作ったんです」(koto1946さん)
「リメークしたいけれど、自分は不器用で自信がない」という人は、プロのリメーク業者に頼むのも一案だ。
着物研究家の三宅てる乃さんは「喪服こそ、リメークして活用するのに最適」と言う。
「喪服は比較的どこの家にもありますが、黒色なので染め直しができず、また家紋が入っているため、買取業者が引き取ってくれないケースも多い。でも、喪服をリメークすれば、新たなファッションになります。
私は知り合いの友禅の手描き職人さんにお願いして、喪服に桜や紅葉など春夏秋冬の草花を入れてもらいました。
小紋のように柄を全体に入れれば、家紋も隠れて目立たないようになります。“着物はこうあらねば”と堅苦しく考えず、自由にアレンジしてはいかがでしょうか」(三宅さん)
【プロフィール】
松下純子さん/服飾デザイナー。「Wrap Around R.」代表。著書に『型紙なしでまっすぐ縫いの着物リメイク』(日本ヴォーグ社)などがある。
koto1946さん/キモノクリエイター。「着られなくなった着物」からサステナブルなインテリア作品・アクセサリーを制作、販売している。
三宅てる乃さん/京都きものファッション協会代表。オートクチュール、レンタルなど着物に特化したショップ「京きもの粋」をプロデュースしている。
『着物リメイクのお店カタナツ商店』/オンライン専業の着物リメーク店。着物や帯を希望に合わせて洋服や雑貨などに作り変えてくれる。全国対応。https://ct6.jp/
※女性セブン2023年7月20日号