優勝前は「ネタ番組に声をかけてもらえなかった」
──THE SECONDの「Ⅱ」をかたどったトロフィーを手にしたときは、ズシリときましたか。
林:あれ、けっこう軽いんですよ。「持たせてください」って言われて、何人かに持たせてあげたんですけど、だいたい軽めやなという反応が返ってきました。ただ、マネージャーがいろんな現場に持ってきてくれるんで、むしろ軽くてよかったかも。
毛利:気持ち的には重いんですよ。自分たちの中では。
──ファイナルに向けての会見のとき、毛利さんが「テレビで漫才をできていないことがすごいストレスだった」と話していたのが印象的で。
毛利:関西にもけっこうネタ番組ってあるんですよ。僕は全番組、呼ばれてもいいポジションにいると思ってたんです。自分たちの漫才に自信はあったし、林が書いてきてくれるネタもおもろいと思っていたので。けど、なかなか声をかけてもらえなかった。そのフラストレーションはたまっていましたね。
──それはここ数年の話なのですか。
毛利:リアルに感じ始めたのは、ここ数年ですね。下からの突き上げもあるので必然的に減るのはわかる。でも、俺らはおもろいやんけ、と。スベってるのならわかるけど、スベってないやんけというのはありました。
林:劇場とかめっちゃ出番が多い印象があるらしいんですけど、たぶん僕らぐらいのキャリアのコンビの中では最低ラインやったと思います。どうしたもんかなという焦りはありましたね。
──THE SECONDは事務所へのアピールにもなるので、そのプレッシャーがいちばん大きかったと話していましたもんね。
林:後輩に負けるなんてことがあったら、自分たちの出番の少なさを自ら証明する形になってしまうじゃないですか。それだけは何としてでも避けなければと思っていたので。
──囲碁将棋も同じ事務所の後輩でしたし、「ノックアウトステージ16→8」のときも、やはり同じ事務所の後輩であるラフ次元と当たりました。囲碁将棋戦も大接戦でしたが、ラフ次元戦も1点差で勝つというギリギリの勝負だったんですよね。先攻のラフ次元が284点を叩き出し、後攻のギャロップが285点でまくるという。
林:あんときも先に相手の点数が出て、めちゃめちゃ高得点だったので、正直、負けたかもと思いましたね。