今春から通学を始められた(4月、東京・豊島区)

今春から通学を始められた(4月、東京・豊島区。写真/JMPA)

 現在の皇族議員は、秋篠宮さまと常陸宮家の華子さまが務められ、予備議員を紀子さまと三笠宮家の百合子さまが務められている。皇室会議は、皇室典範に則り、皇室に関する重要な事項を決める会議で、皇族議員2名、および内閣総理大臣、宮内庁長官、最高裁判所長官などが出席する。前回は2017年12月に開催され、当時の天皇陛下(現在の上皇さま)の退位の日程が話し合われた。

「皇族と三権の長らが一堂に会する会議はほかにありませんから、国内で最高位の会議といえるでしょう。審議事項は基本的に『皇位継承の順序変更』『立后と皇族男子のご婚姻』『皇族の身分の離脱』『摂政の設置・廃止』『摂政の順序の変更』の5点です。会議は、過半数の賛成をもって可決となりますが、過去に議案が否決された例はありません」(前出・宮内庁関係者)

 次に皇室会議が開かれるのはいつになるのか。女性皇族のお立場が流動的な現状を鑑みると、そう遠い未来ではないかもしれない。

単独の皇籍離脱も可決されれば可能

 皇族数の確保は喫緊の課題であり、2022年1月には政府の有識者会議によってまとめられた「女性皇族が結婚後も皇室に残る案」などについての最終報告書が、岸田文雄首相によって衆参両院議長に提出された。ところが、今日に至るまで議論は遅々として進んでいない。

「現行の皇室典範では、女性皇族は結婚した場合、皇籍を離脱して民間人になると定められていますが、それが変更される可能性が大いにあるのです。愛子さまをはじめとした女性皇族方のご結婚前に、この議論は可及的速やかに決着させる必要があります」(皇室関係者)

 注目されているのは「女性宮家」の創設だ。「女性皇族が結婚後も皇室に残る案」に関連するもので、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保ち、当主として独自の宮家を創設するという制度である。

 2022年3月、成年に際する会見で、ご両親にお伝えになりたいことを問われた愛子さまが《これからも長く一緒に時間を過ごせますように》と述べられたことからは、皇族として長く両陛下をお支えしたいという強い思いが見受けられる。仮に女性宮家制度が確立されれば、愛子さまのご結婚に際しても、皇室会議が開かれることになりそうだ。

「美智子さまや雅子さまは、皇室会議での審議を経て皇室に入られました。会議では、宮内庁長官が交際の経緯やお家柄、ご経歴、お人柄などを説明し、参加者からの可決を得たそうです。愛子さまの宮家が誕生し、一般男性を皇族として迎え入れることになるなら、“皇族女子のご婚姻”も会議での承認が求められることになるでしょう」(前出・皇室関係者)

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