だったら、筋肉を鍛えれば顔は変えられるのではないかと思ったのだという。
「顔の筋肉を鍛えれば、頰がリフトアップしますし、あごのたるみが取れます。顔の筋トレをすれば、整形をしなくても顔は変えられるんです。しかも、筋肉は何才になっても鍛えられますから、大人になったからといって遅いということはありません」
昔は美人でも、年齢とともに顔の筋肉が弱くなってたるみ、顔の重心が下がると、美人のバランスが崩れる。しかし、鍛え続けていれば筋力がアップして顔のバランスが整い、年を経てからこそ美人でいられるのではないか、ということにも気づいたという。まさに美人の下克上だ。
顔の筋トレはむくみやくすみの改善にも
以降、歯だけではなく、顔の筋肉とその仕組みについても勉強を始め、2000人以上の顔の統計を取ったという。すると、美人でない人は、鼻下からあごまでの距離が長く、さらに鼻下から口のラインまでの距離も長い傾向にあることがわかったという。
「さらに詳しくいうと、顔の下半分と上半分がほぼ同じ長さ、または顔の下半分の方が少し短いこと。さらに、鼻下から口の中心のラインまでの長さが、顔の下半分の長さの3分の1程度だと、美人だといえます」
これは、ishibashiさんの美人理論と同様の結論だ。
ただし、このバランスから外れていたとしても顔の筋トレでバランスは変えられるという。理想的なバランスを知ったうえで、顔のどの筋肉を鍛えればいいか考えればいい、というわけだ。
そこで是枝さんは顔のマッサージと筋トレを考案した。
「顔には大小何種類もの筋肉があって、皮膚や脂肪を支えています。でも使うところと使わないところがあるんです。たとえば年齢を重ねると口の周りの筋肉をあまり使わなくなります。すると、しわやたるみの大きな原因になります。重たいあごの骨を支えきれずに、どんどん顔の下半分が長くなるんです」
筋肉の老化は30代から始まり、放っておくと筋力がどんどん失われ、顔が下に間延びしてしまうが、鍛えれば何才だろうと筋肉はつき、バランスのよい美人顔が保てる。