2013年は翌年の皐月賞馬イスラボニータに騎乗して2着でした。この時の勝ち馬が翌年の桜花賞馬ハープスター。1、2着馬がクラシック第一弾の覇者だったわけです。
小倉は1200mのままですが、賞金を加算しておくと、牝馬ならば桜花賞へ向けてのローテーションが楽になるという考え方があったのかもしれません。
夏の2歳重賞は陣営がどんな思惑を持って挑むのかを考えるとより楽しくなるかもしれません。競馬が1レース限りの「点」ではなく、将来のレースに「線」でつながっていくことを確認できると思います。
【プロフィール】
蛯名正義(えびな・まさよし)/1987年の騎手デビューから34年間でJRA重賞はGI26勝を含む129勝、通算2541勝。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタでフランス凱旋門賞2着など海外でも活躍、2010年にはアパパネで牝馬三冠も達成した。2021年2月で騎手を引退、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。
※週刊ポスト2023年9月1日号