甲子園球場での阪神戦(9月14日)に敗れ、目の前で胴上げを見せられるという屈辱を味わった巨人。チームは4位に低迷し、クライマックスシリーズ(CS)の出場にも黄信号が灯っている。そんな巨人を率いる原辰徳監督(65)に対し、超大物OBからレッドカードが出た。
「今年の巨人を見て呆れた。こうなってしまった以上、原は“自分は勉強不足だった”と表明して、一刻も早く辞めることだね。この状況から、仮に巨人がCSで3位から下克上で選手権に出たとしても、何の値打ちもない。負けは負け。今年の巨人のようなチームに希望を持たせないためにも、CSのような制度は即刻撤廃すべきです」
そう切り出したのは、現役時代に巨人のV9戦士として活躍し、監督としてヤクルト、西武で4度のリーグ制覇、3度の日本一に輝いた広岡達朗氏(91)だ(以下は広岡氏の談話)――。
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岡田彰布は、オリックスの監督時代に勝てなくて苦労した。ただ、その後も前向きに勉強したんでしょう。今年、阪神の監督となってからは、「ポシジョンを動かさない」ことに腐心し、辛抱強く選手を育てようとしている。それと比べると、原は野球を知らない。巨人はその日にならないとオーダーがわからないうえ、ひとりの選手に内野をやらせたり外野をさせたりしている。
おかしいでしょう。選手は打順をもとにチーム内の役割を認識し、同じポジションを何年も守りながら上手くなるもの。失敗を繰り返すことで人は成長するという側面があるし、すぐに上手くなることはない。(元巨人監督でOBの)水原茂さんは根気よくやったから、巨人以外の球団に行っても監督として優勝ができたんです。
投手が点を取られなければ負けない。それが集団スポーツである野球の一番大事なところ。私から言わせれば、原は勝ち方というものを知らなすぎる。今の巨人では次から次へと新人に毛が生えたような投手が出てくるが、なぜ投手が育たないのか。簡単なことです。捕手が投手を育てていないからなんです。
原は打撃がいいというだけで大城卓三に先発マスクをかぶらせている。たまに岸田行倫を起用し、小林誠司は黙ってベンチに座ったまま。それで本当に若い投手が育つと思っているのだろうか。本来、投手を育てられるかどうかの視点でマスクを被らせるべきなんです。