とはいえ、このご時世にすべての食を「無添加」にすることは難しい。現代において求められるのは、添加物をよく知り上手につきあうことだ。
「例えば、酵母やカビ菌の活動を抑えるために、みそやしょうゆに添加する『エタノール』などはあまり目くじらを立てるような添加物ではない」(沢木さん)
米ボストン在住の内科医・大西睦子さんは「上手なつきあいにおいて大切なのは組み合わせ」と呼びかける。
「食品添加物は一口食べるとすぐに健康被害が生じるものではありませんが、依存性が高いため習慣的に食べるようになり、徐々に健康が蝕まれる可能性がある。それを避けるには、組み合わせを工夫してほしい。例えば、昼食をファストフードにするなら、『ハンバーガー+ポテト+コーラ』ではなく『ハンバーガー+サラダ+お茶』にすれば、食品添加物の過剰摂取にはつながらない。その上で、ファストフードなどに頼りすぎない食生活を心がけましょう」
恐れすぎず、軽視しすぎず、賢く添加物と共生したい。
※女性セブン2023年10月12・19日号