国内

「彼氏の借金700万円を肩代わり」「中国人観光客はチップ100万円くれる」 26歳元アパレル店長が大阪で「立ちんぼ」を続ける理由

取材に応じるアヤ。彼女が立ちんぼをする理由とは――

取材に応じるアヤ。彼女が立ちんぼをする理由とは――(撮影/加藤慶)

 東京・歌舞伎町の「大久保公園」で売春の客待ちをする「立ちんぼ」女性の増加が問題になっている。最近では新宿だけでなく大阪メトロ東梅田駅近くの通称「アメリカン通り」(太融寺町から兎我野町にかけたエリア)でも見られるようになり、警察による摘発が相次いでいる。逮捕された女性の4割が「ホストクラブの売掛金の返済」や「地下アイドルの推し活費用」を理由にしているとされるが、実態はあまり表にでてこない。なぜ彼女たちは街に立ち続けるのか──。【前後編の前編】

 * * *

「ここに立っている女の子のほとんどが“ホス狂(ホスト狂い)”だと思う。隣で立っているとそんな女の子同士の会話が聞こえてくるから。この前も『誰々に60万円の未収がある』と聞こえてきた」

 SNSで「アメリカン通り」の存在を知った26歳のアヤ(仮名)は、昨年末から立ち始めたと明かす。この日(10月13日)も狭い路地には、10代から20代と見られる女性が10人ほど立ち並んでいた。何人かに声を掛けてみるが、「記者」と名乗ると大半が口をつぐむ。

「最近、防犯カメラの台数が増えたみたいで女の子の人数が集まり出すと、警察が見回りに来るから、みんな落ち着かないんです。(警官から)もし声を掛けられても『人と待ち合わせ』と答えれば大丈夫という話だけど、疑心暗鬼になります」

 アヤは現在、飲食店でバイトする傍ら、週に2、3回、この細い路地で客を待つ。街娼で得られる収入は月に50~60万円ほどだという。

「こういう記録は自分のためにも残さないほうがいいんだけど……」

 そう言うと、目の前でスマホのロックを解除して、あるアプリを立ち上げた。

「大体このぐらいかな」

 スマホには“出勤”して得た収入を記録。それも日時から要した時間、その日の売り上げまで事細かに管理する。アヤは記憶が実に鮮明で、スマホを見ながら昨日の出来事のように経験談を語った。

「最近、ゼロの日が多くて。この日もこの日も……」

 そう言ってカレンダーの日付をタッチ。売り上げゼロの数字が並んでいた。

「『アメリカン通り』に立ちんぼいるってニュースがYouTubeで流れると、夏ぐらいから観光目的の冷やかしが凄く増えたんです。今まで遊びに来てた人たちも人の目が気になるみたいで、遊びにくいと言います。夕方から夜にかけて立っていても、0人という日が普通に続いてます」

関連記事

トピックス

大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
石川県の被災地で「沈金」をご体験された佳子さま(2025年4月、石川県・輪島市。撮影/JMPA)
《インナーの胸元にはフリルで”甘さ”も》佳子さま、色味を抑えたシックなパンツスーツで石川県の被災地で「沈金」をご体験 
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト