満島ひかりも渋江氏の演出術に信頼を寄せている
満島ひかりがワクワクする映像演出の“仕掛け”
渋江が特に注目を浴びたのは地方の観光PR動画として制作した『突撃！南島原情報局（神回）」（第10回観光映像大賞受賞）だ。この作品には満島ひかりが出演し大きな話題となった。渋江自ら満島本人に直接「一般公募にエントリーするけど、出ませんか？」とオファーし実現した。
「僕の地元が長崎なんですけど、広告のプランナーをしている親戚のマルチノ佑子さんから長崎の公募に出したいという話を聞き、主演を強い方にお願いしたいと思ってオファーしたら、結構あっさり受けてくれたんです。とはいえ、入口から満島ひかりがドンって前に出すぎているようにはしたくなかったんです。『あれ？ よく見たら、みんなの中に満島ひかりがいる」みたいな感じにした方が満島さんが活きると思ったんですよ。
それで映像では架空のローカル番組の体裁を取って、生中継の映像に満島さんが住民として自然に登場するという形にしました。そのあと、生中継の何らかのトラブルが起きてしまいCMが入ると、そのCMにも満島さんがしれっと登場している、という仕掛けにしました」
満島は「（渋江さんは）すごく面白い監督でワクワクするんですよ、やってて。彼の演出に乗っかって自分もアドリブをやっちゃうんですけど、なんか全部うまいくんです」と撮影を振り返っている（『マツコ会議』2022年1月8日）。
