別れて新しいパートナーを探す選択も

 それでもやっぱり夫婦でいることが気詰まりだったり、お互いのストレスになるというなら、極端な話、別れて新しいパートナーを探すほうが幸せになる確率が高まる場合があります。1人になったとしても家事を助けてくれるサービスがありますし、趣味や行きつけの店などを持てば、人間関係を広げる機会はいくらでもあるからです。

 1人の老後がどうしても心配なら、今のご時世はマッチングアプリで新しいパートナーと出会うチャンスもあります。最近は離婚歴のある人や中高年層が登録しているケースも多く、そこで老後を一緒に過ごすパートナーを見つけたという話も実際に聞いています。

 私が最近耳にしたのは、定年退職後の60代後半の男性が、マッチングアプリで40代後半の女性と知り合い、パートナーになったというケース。男性は初婚だったのですが、お互い子供をつくる年齢でもない。ということは、男性からすれば老後を一緒に楽しく暮らせる相手を見つけられたというわけです。

 自分より若い女性に老後の面倒を見てもらえるという意味ではなく、これからの老後の生活にパートナーがいてくれるだけで心強いし、心理的に安心できることは健康上もメリットが大きいでしょう。マッチングアプリは、今後中高年の恋愛ツールとして有力になるのではないかと思います。

 もし、現在の妻と別れたり、死別したりした後、次のパートナーを探す場合は収入やルックスを基準にするのではなく、「気が合うかどうか」で選ぶことが何よりも重要です。

「1人の老後」は心配しなくていい

 一般的に、多くの夫婦が離婚をためらう理由として、持ち家や貯金といった財産や、年金の分割など経済的な問題が大きいことがあります。しかし、それと「幸せ」を引き換えにするのかどうかを自らに問う必要があるのではないでしょうか。

 もし、月々の生活費など金銭面だけが離婚をためらう理由なら、不動産価格が上がっている現在はチャンスかもしれません。昭和・平成のバブルが弾けて30年以上が経ち、ローンも終わっている人なら、買った時の値段よりも高く売れるようなケースも増えてきました。自宅を売却して、その利益を半分に分けて新たなスタートを切る、という選択肢をとりやすい経済状況があるのです。

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