「(写真を撮った人物について)承知していないとの認識は変わらない」──朝日新聞がスクープした、岸田文雄首相と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体トップらとの面会の事実。
12月4日の第1報の翌日に“証拠”となる写真が報じられてもなお、岸田首相は冒頭のように発言した。永田町関係者が語る。
「岸田首相はこれまで教団とは『関係ない』としてきたが、教団関係者との写真があるとの噂は以前から囁かれていた」
岸田首相が自民党政調会長だった2019年10月4日、党本部でニュート・ギングリッチ元米下院議長と面会した際、同席していたのは「天宙平和連合(UPF)」日本支部トップの梶栗正義氏、UPFインターナショナル会長のマイケル・ジェンキンス氏だったとされる。
報道後、岸田首相は「ギングリッチ氏と面会はしたが同行者は知らない」と説明しているが、「あまりに無理がある」と指摘するのは、統一教会問題を追い続けるジャーナリストの鈴木エイト氏だ。
「UPFは教団創始者の故・文鮮明氏と妻で教団総裁の韓鶴子氏が創設した団体で、安倍晋三元首相が2021年にビデオメッセージを寄せたのもここ。ギングリッチ氏は肩書きこそ元議長ですが、UPFの集会に何度も出席しており、イベントでは『安倍元首相と自民党議員のほぼ半数が統一教会・UPFと協力し続けてきた』と発言するなど、教団とのつながりが強い」
梶栗氏はUPF日本支部トップであるだけでなくほかの関連団体の会長も兼務。父が教団の会長を務めていたことから教団の将来を担う2世エリートと目されてきた。
「写真撮影の翌々日には、ギングリッチ氏、ジェンキンス氏、梶栗氏の3人が名古屋で開催された教団関係者による大規模なイベントに出席、登壇しています。このイベントの前夜祭には、岸田首相に更迭された山際大志郎元大臣も出席していました」(エイト氏)