国内

【政治とカネ問題】杉田水脈・衆院議員「身内企業への支出」隠蔽疑惑 自身が役員を務めたコンサル会社への“業務委託費”が消えていた

自民党の杉田水脈・衆院議員に「身内企業への支出」隠蔽疑惑(時事通信フォト)

自民党の杉田水脈・衆院議員に「身内企業への支出」隠蔽疑惑(時事通信フォト)

 女性ジャーナリストの伊藤詩織さんを侮蔑するX(旧ツイッター)の投稿に「いいね!」を押したとして、2月8日に最高裁で名誉毀損が認定され、55万円の賠償命令が確定した自民党の杉田水脈・衆院議員(56)。安倍派(清和会)きっての“炎上女王”として数々の騒動を起こしてきた杉田氏は、政界を揺るがすパーティー券の裏金問題でも、派閥からの収入1564万円を記載していなかったとして政治資金収支報告書を訂正したばかり。

 だが、彼女の「政治とカネ」の疑いはこれだけではなかった。ジャーナリストの大島佑介氏がレポートする。

 * * *
 兵庫県宝塚市伊孑志。日本歌劇の聖地・宝塚大劇場周縁の人口約5000人の住宅街の一角に、杉田氏の政治団体『杉田水脈 なでしこの会』の事務所は所在している。

 1階部分がテナント、2、3階部分が住居となっている杉田氏の事務所所在地のマンションを訪ねると、テナント部分に所在するはずの事務所には杉田氏のポスターやのぼりはなく、外観からここが彼女の事務所だとは識別できない。

 その代わりに、テナントの扉には不動産・コンサルティング業を営む「N社」のステッカーが大きく貼られている。近隣住民が言う。

「以前はあそこに杉田さんのポスターが貼られ、のぼりも立っていましたが、ここ数年間は見たことがありません。すでに事務所は引っ越して、どこかの会社が入っているのだと思っていました」

 2012年に兵庫6区で日本維新の会から衆議院選挙に出馬した杉田氏は、比例復活で初当選。その後、2014年に次世代の党に移党し、同じ兵庫6区から出馬するも、最下位で落選。以降は2017年に自民党から比例中国ブロックで出馬し再選を果たすまで、宝塚市に拠点を置きつつN社の取締役も務めていた。事情を知る関係者の話。

「落選中の杉田さんは知人のA氏とともに2015年にN社(本社・大阪)を立ち上げ、自身も取締役に就任。設立時にはSNSで〈会社を立ち上げました〉と告知していた。なでしこの会の事務所と同じ部屋にN社の支社を置き、講演や著述活動を行ない、役員報酬も受け取っていました」

 この証言を裏付けるように、2018年の杉田氏の資産報告書には、N社からの役員報酬の発生が見て取れる。

「ですが再選後の2018年3月に杉田さんはN社の取締役を辞任。以降は自民党中国比例第二支部に拠点を移しました。ただ、宝塚市の事務所を閉めたわけではなく、N社が彼女の政治団体『なでしこの会』の事務所業務もしているそうです」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン