2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした蛯名正義氏
なかではやはりどこの競馬場で乗っても、しっかり前目につけられる岡部さんの競馬が参考になりました。現代のレースの乗り方の基本は岡部さんが確立されたものだと思います。
漫画のように後輩の足を引っ張るとかそういうのはない。なにしろ、命にかかわるわけだから、ウソを言ったりすることもない。週末は家族とは離れて一緒に過ごすわけで、いわば同じ釜の飯を食う仲間。ライバルではありますが、ともに競馬という競技を盛り上げていくチームメイト、会社でいえば同僚みたいなものかもしれませんね。
この関係は調教師になっても続いていて、元ジョッキーの先生と話していると同じ匂いを感じます。
【プロフィール】
蛯名正義（えびな・まさよし）／1987年の騎手デビューから34年間でJRA重賞はGI26勝を含む129勝、通算2541勝。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタでフランス凱旋門賞2着など海外でも活躍、2010年にはアパパネで牝馬三冠も達成した。2021年2月で騎手を引退、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。
※週刊ポスト2024年3月1日号
