まるで本当の漫才コンビのよう(写真/NHK提供)

まるで本当の漫才コンビのよう(写真/NHK提供)

近藤:趣里ちゃんは『ハンチョウ』(TBS系)という佐々木蔵之介さん主演のドラマにゲスト出演した時に、僕の娘の役だったんです(2011年、シリーズ4の第1話)。その頃の趣里ちゃんはまだデビュー直後で、僕は水谷豊さんと伊藤蘭さんの娘さんだということを知らずに接していた。途中でそのことを知ってびっくりしたんですけど“絶対に態度を変えないぞ”と自分に言い聞かせました(笑)。

黒田:ははは!

近藤:その後、趣里ちゃんは多くの作品に出演していて頑張ってるなと思っていたら、『ブギウギ』のヒロインに決まったと報じられて、“あぁ、良かったな”と。僕も朝ドラには何作か出演してきたし、京都に住んでるから現場(大阪放送局制作)にも近いし、『ブギウギ』の出演オファーが来てもいいんじゃないかと待っていたんだけど、なかなか来なかった。キャストが次々と発表されて“お父さん役は柳葉敏郎さんかぁ”なんて思っていたらスズ子のマネージャー役のオファーが来たので良かった。趣里ちゃんと一緒にいる時間が長い役だったので嬉しかったですね。役者として大きく成長されていて、10年以上前に共演した時とは全然違いました。

黒田:僕は趣里ちゃんと初対面でした。撮影初日にスズ子と小夜(富田望生、24)に対して坂口が凄むシーンだったのですが、カットがかかったあとに2人がコソコソと「すごく声低くなかったですか」と話してたんですよ。“あ、あの子たち俺の悪口言うとるな”と(笑)。その後、撮影が進むにつれて、仲良くさせてもらいました。

近藤:仲間同士の役柄だと、よくお話しするようになって仲良くなりますからね。

第2回に続く

【プロフィール】
近藤芳正(こんどう・よしまさ)/1961年生まれ、愛知県出身。映画やドラマ、舞台で幅広く活躍し、『なつぞら』や『カムカムエヴリバディ』『ブギウギ』など朝ドラへの出演も多い。Youtubeドラマ「おやじキャンプ飯~滋賀編~」が配信中。4月には舞台「デカローグ4」(新国立劇場 小劇場)に主演。

黒田有(くろだ・たもつ)/1970年生まれ、大阪府出身。1991年、あいはら雅一と共にお笑いコンビ「メッセンジャー」を結成。独特のダミ声、毒のあるキャラクター、トークの面白さで主に関西のテレビ番組で人気を博している。2月18日に読売テレビの番組企画で「生前葬」を開催して話題を呼んだ。

※週刊ポスト2024年3月8・15日号

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