党都連にとって正念場となる衆議院東京15区(4月28日投開票・東京都江東区)の補選は、公職選挙法違反罪で起訴された柿沢未途被告(自民党を離党)の辞職を受けての逆風下での戦いが見込まれる。都連は候補者を公募する方針だったのに対し、小渕優子・選挙対策委員長ら党本部側から「調整が必要」として「待った」がかかった。連立を組む公明党が「政治とカネ」をめぐって自民党候補の支援に慎重な姿勢だとされる。

 公明党といえばもともと萩生田氏にとっては距離のある存在。解散総選挙となれば、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との近さを批判されてきた自身も、地元で厳しい戦いを強いられる可能性もある。自民党関係者が今後を憂いて言う。

「萩生田さんの訂正した政治資金収支報告書には収入総額を含めた多数の項目に“不明”があったと指摘されています。精査して訂正するとしていますが、万が一、後になって実は還流額が検察が立件の目安としたといわれる3000万円のラインを超えていたなんてことになったら、再び大きな批判を招きかねない」

 2月5日に公開された文藝春秋電子版の座談会記事で、自らの裏金について萩生田氏はこう語っている。

〈立件されなかったのに、検察が期待値を上げたことで「この人たちは悪いのに助かった」みたいに思われるのは、すごく理不尽な話です〉

 であればいっそのこと、自ら政倫審への出席を申し出て、すべてを語ってはどうか。

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