一時なくなり、戻ってきた
この騒動を受けて3月21日、自民党本部には〈★★★盗難に注意★★★〉の見出しがついた紙が貼られた。〈平河クラブ〉名でのこの注意喚起の貼り紙にはこう綴られていた。
〈最近、平河クラブ内で物の紛失が多発しています。3月に入り、私物のパーカーや手提げバックが無くなる事案がありました。党本部の会館事務所にも届け出がないため、落とし物として回収されている可能性は低そうです。
過去にはポーチや箱ティッシュ、サブバック、コートなどの紛失もあったようです。貴重品の取り扱いに注意していただくと同時に、続くようであれば警察への相談も検討します。各社でも同じように物が無くなった事案があれば周知していただけるようお願いします〉
ブランド物のバッグがなくなったとされる記者の所属社に事実関係を確認すると、同社の総務局から「(所属する政治部記者の)バッグが一時なくなった事実はありますが、その後見つかっています」との回答があった。事情を知る平河クラブ所属の記者はこう話す。
「3月27日の朝に、なくなったバッグが平河クラブ内のソファーに置かれていたというのです。党本部内の注意喚起の貼り紙を見るなどした犯人が、危機感を覚えて戻しにきたのでしょうか……」
自民党本部に聞くと、「平河クラブ幹事社より連絡は受けておりますが、平河クラブの管理は加盟社に委ねており、回答は差し控えさせていただきます」とするのみだった。奇妙な騒動の真相は解明されるのか。