遺族への賠償は1億円が目安か
小林製薬によると、医師から健康被害が疑われる症例の最初の報告を受けたのは、1月15日だったという。ところが、同社からの回収と使用中止の発表は、3月22日だった。
「原因物質の特定には時間がかかるため、発表まで2か月以上時間を要したのは致し方ない側面もあります。ただ、その間にもサプリの摂取を続けた人がいるのは間違いない。今後、体調不良を訴える人や、死者の増加は起こりうる」(全国紙社会部記者)
実際、問題は海外にまで飛び火した。小林製薬の紅麹原料を使ったサプリを服用し、腎不全となった人などが台湾で6人いるという。
「腎疾患について非常に多くのかたにご心痛を与え、社会問題に発展していることについて、深くお詫び申し上げます」
3月29日の会見で小林製薬の小林章浩社長はそう謝罪し、健康被害を受けた人について、治療費などの病院にかかる必要を負担する方針を示した。また、紅麹の取引先についても、商品の回収や廃棄の費用を補償するとしている。
「遺族には、謝罪と賠償の意思が示されているそうです。慰謝料は、生前受け取っていた収入をベースに金額が計算されますが、総額で1人につき4000万〜1億円程度が目安になるとされています」(前出・全国紙社会部記者)
問題の発覚から、わずか2週間。健康被害は、まだ氷山の一角でしかない。
※女性セブン2024年4月18日号