50代のはじめ、あるテレビ番組の出演をお願いされて、憧れだった竹垣会長(元山口組系組長、NPO法人「五仁會」代表)と知り合い、お付き合いが始まりました。当時の私は、主に解体業の仕事に行っていました。
そして、コロナウイルスが流行する直前だったかと思いますが、誘われて姫路駅から歩いて10分ほどのところにある五仁會本部に行きました。竹垣会長や会員の皆さんから温かく迎えられ、額に汗しながら、街の清掃活動に取り組ませてもらいました。その時の一体感が心地よく、また、自ら一生懸命に掃除に取り組む会長の後ろ姿を見て、より憧れが増しました。ここから、月に一度のペースで、五仁會にお邪魔するようになったのです。
今でも思いますが、竹垣会長は、四代目山口組・竹中親分の元側近です。そんな過去に大物だった会長が、率先してゴミ拾いをしている姿は素晴らしいです。だからこそ、会長の話が腹落ちしますし、心に沁みるのだと思います。
自分は竹垣会長には及ばないけど、会長の10分の1でも素晴らしい人間になれたら、五仁會に貢献出来たらと考えるようになり、五仁會岐阜支局の立ち上げをお願いしました。
──五仁會は「孤立させない」ことをモットーに生きづらい立場の元ヤクザや受刑者を支援していますが、その考え方に共感したんですね。今何をしている時が一番楽しいですか。
夕方、仕事が終わってロアビル(五仁會岐阜支局)の一階で、みんなと一緒に他愛ない話をすることです。
──悪魔の子と呼ばれ、数々の事件を起こし凶悪だったと言えるまこさんですが「五十を過ぎて天命を知る」という境地に至ったのですかね。まこさんだからこそできる更生支援もあるかと思います。今後のご活動を注目させて頂きますね。
(了。前編から読む)