大川さんは、懇意にしていた先輩から“気にかけてやってほしい”と頼まれたことで、内田被告と接点を持つようになる。運送会社を切り盛りしながらも、その合間を縫って刑務所にいる内田被告を支援してきたという。
「大川は人との縁を大事にするやつで、面倒見がいいところがある。内田のことも、先輩から頼まれて面倒を見ていたら、内田の父親から『息子を預かって仕事で使ってやってほしい』と言われたんです」
内田被告が2023年の元日に秋田刑務所を出所した後、大川さんは自分の会社で預かることにしたのだそうだ。ところが「内田はオートマ車限定の免許しか持ってなかった」ことから、大川さんは内田被告に中型自動車免許を取得してもらおうと、教習所に通わせた。
「なのに内田は、免許を取るための合宿に出たはずが『メガネがないと免許を取れない』と戻ってきちゃったんですよね。それでメガネを作る金も大川が出して……結局中型免許は取れず帰ってきました。
内田は最終的には大川の会社で掃除とか、その程度の手伝いをしながら、自分で見つけた建設現場の日雇いの仕事なんかをしてました。事件の日も昼間はたしか、現場仕事に出てたはずです」