NHK紅白歌合戦や朝ドラ、大河ドラマのような注目度
続いて思い出されるのは1997年10月期に松たか子サン(46才)とW主演した『ラブジェネレーション』(フジテレビ系)。W主演つながりでは1998年10月期に放送された中山美穂サン(54才)との『眠れる森』(フジテレビ系)も印象的でした。
この頃、お2人に対する視聴者のマインドは、「このままつきあっちゃえ」「結婚しちゃえ」だったのでは?
でも、恋愛ドラマ出演が多すぎて『眠れる森』を選んだといわれていた中山サンの好みのタイプはまったく違っていらしたとか。
そして、劇場版も含めて『HERO』(フジテレビ系)シリーズで共演し、一昨年は日産「プロパイロット2.0」の特別Webムービーでも共演した松サンとのツーショットは腐れ縁の恋人同士のようにも、夫婦のようにも見えたものでした。木村サン主演のドラマには、恋人役や妻役の女優さんに自分を重ねてしまうという視聴者の“悪癖”が伴ったものです。
社会現象という点では、2000年の『Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜』(TBS系)がいちばんに浮かびます。これまでにも木村サンが演じた職業(すべて指先がアップになるという特徴あり)に憧れて就職をするケースが頻発してきましたが、その最たる職業が美容師さん。いわゆるカリスマ美容師ブームも勃発しましたし、私が特別講師をしている「早稲田美容専門学校」は『Beautiful Life』の影響を受け、いまも大半が男子生徒なんです。
そして木村サン主演のドラマといえば、『NHK紅白歌合戦』や「連続テレビ小説」(朝ドラ)や「大河ドラマ」のように、初回から視聴率の高低が取り沙汰される運命にあります。
だから木村サン主演のドラマで相手役を務めるのは、そうしたこともともに背負わなくてはなりません。それでも現場に飛び込んだとき、格別な体験ができるのも木村サン主演作品。だから多数の作品で座長を務めてこられた天海サンでさえ、新鮮な気持ちで取り組み、あれだけのハイテンションになってしまうのでしょう。
期待しかない『Believe -君にかける橋-』、必ずリアタイします!
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!+』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2024年5月9・16日号