「下手に検査なんかするから、いらぬ心配が増えるんだって。よほど体調が悪くならないと私は病院に行かない主義」という知人(68才)がいるけれど、わからぬではない。
ましてや、藤さんがかかった子宮体がんはその検査からして、「二度としたくない検査ナンバーワン」だもの。初めてのとき私は、「ちょっと、検査でここまで痛いっておかしくない?」と内診台から降りた後でブチ切れたもんね。横にいてくれた看護師さんも顔をしかめて、「ですよねぇ。私もできればしたくない検診です」と言ってたっけ。
それでも、一周回って私は「50〜60代の女性は婦人科検診を受けるべし。イヤな子宮体がん検査も一度はすべし」と言いたいんだよね。
「子宮体がんの初期症状は不正出血」というけれど、大出血でもしない限り、たいがいは見逃すって。昨日まで大丈夫だったんだから明日も大丈夫ってみんな思う。“早期発見”は検査でしか手に入らないんだよね。「あ、私もがんになったのよ」とサラッと言う元気な70代80代の人は、例外なく“早期発見”の人だ。
というわけで、そのうち婦人科検診を受けようと思っている人は、はい、すぐに予約入れましょう! 「パンツ脱ぐのがイヤ」だの「痛いのイヤ」だのは、後からみたら笑っちゃうくらい小さいことだよ。藤さんに続いて、レッツゴー!!
私のMRI検査の結果は、6日後に出る。影、大きくなってなければいいなぁ。
【プロフィール】
「オバ記者」こと野原広子/1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。
※女性セブン2024年5月30日号