母親役から独身女性まで50代になってからも石田の出演作は途切れることがない(時事通信フォト)

母親役から独身女性まで50代になってからも石田の出演作は途切れることがない(時事通信フォト)

現場で後輩にも気配り

 作中では女性たちが公の場で納得がいかない時もにこやかに振る舞ってやり過ごすことが「スンッ」という言葉で表現され、「私の娘にはスンッとしてほしくない」と啖呵を切ったはるの台詞は、大きく話題になった。

 石田といえば、2016年の大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)では独身のキャリアウーマンを演じたが、自分の若さだけに価値を見出す女性に対して「自分に呪いをかけないで」との名台詞で女性から絶大な支持を得た。同作で石田の部下を演じた山賀琴子が語る。

「私にとっては初めてのドラマ出演で、初めての現場が石田さんと同僚役の成田凌さんとランチをするシーンでした。石田さんはイメージ通り優しく穏やかでマイナスイオンが出ているような方で、私みたいなぽっと出の役者にも気さくに声をかけ、美容の話など色々してくださった。打ち解けた雰囲気で現場が進むように気配りをされていました」

 同作で石田が演じた「百合ちゃん」は、新しい大人の女性像として共感を得ると同時に、石田自身も“奇跡のアラフィフ”として再ブレイクした。山賀もこう続ける。

「百合ちゃんの部下や周囲への思いやりがある聡明なところは、石田さんの印象とも通じるところがありました。私はすっかり感化されて、恥ずかしくてご本人にはお伝えしていませんが、当時、“石田ゆり子さんみたいな大人の女性になりたいです”と言っていました(笑)」

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