プラスチックの主な種類と製品
エコバッグやマイボトルは日本でも浸透してきたが、まだまだプラスチックは減っていない。マイクロプラスチック汚染を研究する東京農工大学教授の高田秀重さんは、「なるべく代替品を使いましょう」と呼びかける。
「私は食べ物をレンジで温める際はプラスチック容器やラップを使わずレンジ対応の陶器に移し替え、食パンもビニール袋入りのものではなくステンレス容器で購入・保存し、液体石けんをやめて固形石けんを使っています。できることから、代替品を使用したり地産地消で旬のものを食べることを心がけて、プラスチックの消費を減らしていくことが大切です」(高田さん・以下同)
要は、一人ひとりがプラスチックへの感度を高め、可能な限り距離を取ればいいのだ。
「プラスチックは安いと思っている人が多いでしょうが、それは“錯覚”です。プラスチックをごみ出しすると自治体が契約している業者が運び、リサイクルをしたり、リサイクルできないものは燃やすことになりますが、その費用は全部自治体が出しています。つまり、われわれの税金からプラスチックの処分費が支払われているのです。
SDGsでプラスチックをリサイクルしましょうという意見もありますが、人体を蝕む危険性をはらんでいるプラスチックは決して持続可能な素材ではありません。本気で脱プラスチックに舵を切らなければいけない時期に来ています」
このままでは次世代を生きる子供や孫の命が、便利で豊かな生活の代償になる—もはや事態は一刻の猶予もない。
(了。前編を読む)
※女性セブン2024年6月6日号
すべてのプラスチックは、すべてマイクロプラスチックに