シングルファザーだった谷名さんは息子Aさんと2人暮らしだった
被害者の息子が語った驚きの「殺害計画」
殺人容疑で再逮捕という新たな局面を迎え、再び現地で取材をすると、殺害された谷名さんの息子Aさんに話を聞くことができた。離婚してシングルファザーだった谷名さんは10年以上、Aさんと2人暮らしだった。
「父は数年間まで十枝内運輸で働いていました。トラックの運転手です。父は我が強い人なんです。思った事はすぐ言うし、関わりたくない人やダメだと思った人は相手にしないんです。だから人と揉めることも少なくはなかった。何が理由で、ここまで酷い目に遭わされたのかは分かりませんが、会社を辞める時も、辞めた後も十枝内と仲は悪かった。
これまでもネットに書かれた十枝内の会社に関する悪評の原因が父にあるのではないかとかで揉めたり……。昨年の夏、父は十枝内と竹内に手を出したようだとは聞きました。でも何もなく手を出す人じゃないんですよ。理由も無しに手を出すような人ではありません」
Aさんはこう話し肩を落とす。
「十枝内の悪評はこのあたりでは有名です。何をされるのか分からないので、父も用心深くしていました。だから、家に来た人が宅配の市ノ渡(歩美被告=加害目的略取罪で起訴=)じゃなくて、十枝内本人だったら、絶対に鍵は開けていなかったと思います。
容疑者らの犯行は計画的なんですよ。後から知ったんですが、去年の夏ぐらいに共犯者のメンバーで飲みに行った際に、5万円で(呼び出す役の)人を雇おうだのと話していたと聞いています。警察に十枝内のLINEの内容を教えてもらったんですが、今日はAの車があるから辞めよう、といったやり取りがあったのも知っています。タイミングをずっと伺って、1月7日に決行されたんです」
警察から知らされた連れ去られた状況は耳を塞ぎたくなるようなものだった。