結婚後を見据え仕事に注力されて
今年4月に日本赤十字社(以下、日赤)に嘱託職員として入社された愛子さまは、新入社員として日々研鑽を積まれている。
「雅子さまが名誉総裁として出席された全国赤十字大会では、来賓の案内係として裏方の仕事を全うされました。一社員として実務経験を積みたいという思いが強く、ほとんど休みなく出社され、上司や同僚と積極的にコミュニケーションを取られている。愛子さまの懸命なお姿には周囲も驚きを隠せないといいます」(日赤関係者)
日赤での仕事に従事される傍ら、皇室のご活動にも取り組まれている。5月には、“休日返上”で初めての単独公務に臨まれた。
「愛子さまは公務やお出ましをされることで皇室、ひいては両陛下をお支えしたいというお気持ちのある一方で、このまま皇室典範が改正されない場合には結婚によって皇室を離れることになるので、いつか訪れるかもしれないそのときのために、日赤での仕事を通して社会に慣れようとされている側面もあるそうです」(前出・日赤関係者)
前述のように、「女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する」という案が皇族数の確保の策として検討されている。この案には、愛子さまの存在が前提としてあることは間違いない。
「会議に参加しているなかで強硬に反対する政党は特に見当たらないので、案は近々成立するだろうとみられていました。しかし、急に議論が停滞し始め、皇室典範の改正までたどりつくことができるのか、雲行きが怪しくなってきた。
自らが念頭に置かれている案が目下議論の対象になっていることは、愛子さまも自認されているでしょうし、もし案が決定されれば受け入れられることでしょう。ただ、皇室典範が改正するまでは、結婚するかどうかという人生の選択すらできないという状況は過酷です」(前出・宮内庁関係者)
制度のひとつも定まる気配のない一方で、「愛子天皇」実現を望む国民の声は日増しに大きくなっている。今年4月の共同通信の調査では90%、5月の毎日新聞の調査では81%が女性天皇を容認すると回答したのだ。「政府の有識者会議の最終報告書には、皇位継承において悠仁さままでの流れは『ゆるがせにしてはならない』と明記されており、愛子さまの置かれている複雑な状況と、国民の希望に大きな乖離がある状況です。
お出ましが増えることにより注目を集めれば、今後ますます愛子天皇の実現を望む声は大きくなるでしょう。そうした事態は悠仁さまのためにもできるだけ避けたいと、外出の際にはこれまで以上に注意を払いたいというご意向のようです」(前出・宮内庁関係者)
当事者である愛子さまのみならず、雅子さまもまた、当惑されているという。
「雅子さまは外交官として外務省の第一線でご活躍されたのち、皇室に入られました。一般社会と皇室の一長一短をご存じであるだけに、愛子さまがどちらに進まれようとも、母としての心配は尽きないでしょう。ただそれ以前に、将来の道筋の方向性すら定まらない現状に、長らく不安を抱かれてきたそうです。
ようやく議論が進もうとしていた矢先の、まるで美智子さまが口出しをされているかのような報道には、雅子さまも静かに怒りを燃やされているそうです」(前出・宮内庁関係者)