再び姉さんのマンションに行くと、部屋がめちゃくちゃ広くなってるんです。なんでも隣の部屋が空いたから買い取って、壁をすべてぶち抜いたのだとか。家の中を案内してもらい、衣装部屋をのぞくとくるよ姉さんだけでなく、いくよ姉さんの衣装も含めて150着くらい吊るされてました。くるよ姉さんの衣装はほとんどが特注だったり、姉さん自身がリボンをつけたものですよ。『結婚もしてないし、子どももおらんから、お金は衣装と飲んだり食ったりにしか使わへんねん。それにな、華やかな衣装で舞台に出ると、お客さんも喜んで明るくなるからええやろ』と言ってました。
俺らだけの面倒見が良かったわけではなく、若手の女性芸人だけを集めて、月に1度食事会を開いていたとも聞きます。面倒見が良いだけでなく、男前な面も持ち合わせていました。
今でこそ女性コンビの漫才師がいますけど、当時は珍しかった。漫才師はどうしても男ばかり。実力と知名度がある女性漫才師は姉さんたちくらいだったんです。営業で地方を周るとき、やはり一組は女性コンビがいたほうが見栄えがいいでしょ。テレビだけでなく、営業でも大活躍でしたね。
姉さん達を超える女性漫才コンビは当分出てこないでしょうね。