東京都知事選への出馬を表明した立憲民主党の蓮舫参議院議員(56才)。その知られざる素顔について、放送作家でコラムニストの山田美保子さんが解説する。
* * *
「2位じゃダメなんですか?」とは、民主党政権下における「事業仕分け」で蓮舫氏が放った一言。このVTRをワイドショーがまた掘り返した理由はもちろん、彼女が東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)に出馬することを明かしたからだ。
もう一つ、出てくるのが「クラリオンガール」時代や、その後、数え切れないほど出ていたハイレグ水着でのグラビア写真である。
既に生ワイドの現場では、リアルタイムで当時のことを知るスタッフは少ないだろう。画像を初めて見た若い男性ディレクターらが喜んで(!)こすり続けている様子が目に浮かぶ。
「輝きが違ったんですもの」
実は筆者は長年の“蓮舫ウォッチャー”である。最大の理由は、彼女も私も長きにわたり青山学院で学んだからだ。彼女は幼稚園から、私は初等部からで、彼女は私の10学年下だが同じ女性教師、I先生が担任だった。
蓮舫氏が芸能界デビューをしたタイミングで筆者の学年の同窓会があり、彼女と仕事をしていることをI先生に伝えると、「齊藤蓮舫ちゃんね。よ~く憶えているわよ。だって、輝きが違ったんですもの」と大絶賛。「この子はタダモノじゃない」「将来、必ず何かを成し遂げるはず」と確信したとも話してくれた。
蓮舫氏と一緒にしていた仕事とは、私が駆け出しの放送作家だった頃、師匠と共に担当していた『朝まで湾岸ライブ!』(テレビ朝日系)。クラリオンガールになりたての蓮舫氏が就いたのである。
Wikipediaの「出演」欄には記されていないので簡単に説明すると、1987年に開始され、以来ずっと月末最終金曜深夜に放送している『朝まで生テレビ!』と同時にスタート。月イチで放送される“朝生”以外の3~4週に、当時トレンドとなっていたベイエリアの倉庫内をスタジオに仕立て、文字通り、ミュージシャンのライブを行う番組だった。もちろん、それだけでは“朝まで”もたないので、残りの時間は、いまで言う情報バラエティだった。
蓮舫氏にとってはクラリオンガールになりたてのタイミングで就いた番組だったのだが、台本があるとは言え彼女のトークは完璧だったのを憶えている。一度、青学の同級生の男女数名を“スタジオ見学”に連れて来たこともあった。「(番組が)終わったら、みんなで遊びに行くんです」と無邪気に笑う蓮舫氏に、「まだまだ素人っぽさが抜けていないんだな」と思ったものである。
だが、その後、報道系の番組を担当するようになってからは、物怖じしない性格と、華僑の末裔という桁違いな令嬢ならでは大らかさとが相まって、彼女は“キャスター”として頭角を現すようになる。
本音をぶつけ合うディベートを好んでいた彼女を圧倒的に面白がっていたのは男性スタッフや男性視聴者たち。一方、生ワイドのメイン視聴者である中高年の女性たちには「生意気」と見なされることが多かった。