大学生だった1988年にはクラリオンガールに選出された蓮舫氏
それでも“時の人”の一人だったのだろう。円卓を囲んで、年上の男性タレントとハイテンポで語り合うビールのCMキャラクターに起用された蓮舫氏。恐らくキッチリした台本はなく、「自由に話して」とカメラを回していたら、背伸び気味にビールの飲み方についてまくしたてる彼女が撮れてしまった…というようなCMだった。
そんな彼女は、1995年、テレビの仕事をすべて辞めて中国に留学する。彼女の父は台湾人だが、自分は中国語を話せないこと情けなく思い、集中的に学ぶため、北京大学に留学したのである。
月刊の女性誌に半ページほどの連載をもち、近況報告をしていたが、文字だったからか、そこに生意気な蓮舫氏は一切見られなかった。それでも、留学生の中では別格に目立つ存在だったと聞いたことがある。
高村正彦氏の勉強会に出席していたが…
それから彼女とは意外な場所で再会した。2000年代に入った頃だったと記憶するが、蓮舫氏とは“犬友”だという自民党の野田聖子氏が高村派だった頃、野田氏が音頭をとり、高村正彦氏を囲むした勉強会だ。その直前、野田氏がパーソナリティーを務めるラジオ番組のゲストに呼んでもらった縁で私もメンバーに入れてもらい、そこに蓮舫氏も居たのである。
大手新聞社の女性記者や女性文化人らの中でで、際立って熱心だったのは蓮舫氏だった。
高村氏に質問をしたり、意見をぶつけたりし、他の人の意見にも耳を傾け、ノートにメモを取り続けていた蓮舫氏。
「この人はきっと政界進出するんだな」「それを期待して野田氏は蓮舫氏を連れてきているんだな」と参加者の誰もが思ったものだが、その後、蓮舫氏は民主党の参議院議員となった。
風の噂では、そのことに野田氏が激怒し、“犬友”は一度解消されたとも聞くが、それほど経たずして、「仲直りしたよ。いまはまた
仲良し」と某政治ジャーナリストから聞いた。
小学校1年生のとき、担任教師から「輝いている」「タダモノではない」「必ず何かを成し遂げる」と予想されていた蓮舫氏。果たして東京都知事選の結果やいかに……。“ウォッチャー”として、しかと見届けたい。
【プロフィール】
山田美保子 (やまだ・みほこ)/『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!+』(メ~テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。