舌鋒鋭く切り込む姿が印象深い蓮舫氏(56才)は、プライベートでは2児の母である。近年、溺愛していた息子との不穏な関係が取り沙汰されていた彼女。しかし、現在は母子で同居しているといい──満を持して都知事選出馬を表明した蓮舫氏の、不可思議な家族関係に迫る。
「東京都知事選挙に挑戦します! 人生で最大の決断です!」
土砂降りにもかかわらず大勢の聴衆が集まったことに気持ちが高ぶったのか、雨脚が強くなるほど彼女の声のトーンも上がった──。
6月2日、立憲民主党の蓮舫参議院議員は東京・有楽町で立候補表明後初となる街頭演説を行った。東京都知事選は、告示日の6月20日まで2週間を切った。現職で3選を目指すとみられる小池百合子氏(71才)が沈黙を貫くなか、5月27日に急きょ出馬を表明して世間を賑わせたのが蓮舫氏だった。
今回の立候補について、「この2週間ぐらいで決断をしました」と話した蓮舫氏。静岡県知事選や目黒区都議会補選で、立民擁する候補者が、自民党あるいは小池氏の応援を受けた候補者を相次いで破ったことが追い風になったようだ。
「蓮舫さんは民主党政権時代や党首を経験した民進党時代を経て、着実に知名度を上げてきました。自民党や小池氏人気の陰りを目の当たりにし、“いまなら勝てそうだから”という計算で立候補を決めたのでしょう。ただ、小池氏の動きを警戒してか、公約発表はまだ先になりそうです」(全国紙政治部記者)
満を持して初の都知事選に挑む蓮舫氏。「人生で最大の決断」を下した背景には、計算高い彼女特有の思惑があった。
1993年、蓮舫氏はジャーナリストだった村田信之氏と結婚し、1997年に双子の男女を出産。しかし2020年、「人生観の違い」を理由に、結婚生活にピリオドを打った。
「円満離婚を強調していましたが、周囲では“使い捨て離婚”ともっぱらでした。村田さんは蓮舫さんの望んだという議員秘書にはなれず、2011年に立候補した目黒区議選には落選。主夫という形で彼女に協力してきた。しかし、溝は埋まらなかったのでしょう。娘の就職内定のタイミングで離婚を決断。話し合いは1時間もかからなかったそうです」(蓮舫氏の知人)
離婚後、双子の親権は蓮舫氏が持った。かつて《子どもは私のすべて。絶対に失いたくない》(『文藝春秋SPECIAL』2012年3月号)と熱く語った彼女がとりわけ溺愛したのが、長男のAさん(27才)だ。Aさんは2019年にドラマ『ノーサイド・ゲーム』(TBS系)で俳優デビュー。男性アイドルグループのメンバーとしても活動した。当時、Aさんは「蓮舫の息子」として、母とのエピソードを惜しげもなくメディアで披露していた。
「蓮舫の息子として脚光を浴びることに初めは戸惑いもあったようですが、次第に“使えるものは使おう”という考えに至ったようです。上昇志向の強い蓮舫さんの考え方と似ていますよね」(芸能関係者)
「蓮舫の息子」という武器を使って順調に知名度を上げたAさんが反旗を翻したのは2021年1月。自身のYouTubeチャンネル(現在は削除)で母を批判したうえ、「今日で、母親のことを気にして生きるのはやめたいと思います」と決別を宣言したのだ。
「何を言っても蓮舫の息子というレッテルを貼られることに嫌気がさした末の行動だったようです。この頃から、Aさんの政治分野に関する発言が増えていきました」(前出・芸能関係者)