元産経新聞政治部長の政治ジャーナリスト・石橋文登氏は言う。
「苦しい時に仲間を裏切り、信頼関係を踏みにじってきた政治家。宮沢喜一内閣では政務次官でありながら内閣不信任案に賛成し、自民党を離党。復党した後も、麻生内閣では農水相でありながら麻生おろしに加担した。
2009年に自民党が下野すると復党をバックアップしてくれた額賀派(旧橋本派)を飛び出し、石破派を結成したが、2020年総裁選で菅氏に敗れると派閥会長を辞任して仲間はバラバラになった。政治家の歩みを追っただけでも自民党総裁にふさわしくない。政策面でも、経済・財政政策は財務省べったりで信用ならない」
世論調査で人気の河野太郎・デジタル相も識者たちから広く票を集めてワースト5位につけた。元共同通信政治部次長で政治記者歴60年のベテラン政治ジャーナリスト・野上忠興氏が語る。
「議院内閣制の総理大臣は人の意見を聞き、まとめる力が重要になる。だが河野氏は自分の意見だけが正しいと思い、違う意見は頭から聞こうとしない。唯我独尊では政権運営はうまくいかない。そうした点は以前から指摘されていたが、脱皮する努力をしてきたようには見えず、人間的成長力が感じられない」
厚労相や東京都知事を務めた国際政治学者の舛添要一氏もこう見る。
「デジタル推進はうまくいっておらず、党内で異端児的な点は問題です」
有力候補、高市早苗・経済安保相と上川陽子・外相の評価は
自民党内からは、「初の女性総理」を誕生させれば国民の批判をかわせるとの声も上がっている。
有力候補と見られているのが高市早苗・経済安保相と上川陽子・外相だ。
高市氏は党内に勉強会「『日本のチカラ』研究会」を立ち上げ、講演で全国を回っているし、上川氏は総裁選出馬の可能性について「期待はありがたく受け止める」とやる気をのぞかせている。
だが、高市氏は石破氏と同率のワースト3位、上川氏も6位につけた。