支持率を気にしてその場しのぎの政策を繰り返した結果、「やるべきことをやらずに、やらなくていいことをやっている」と厳しい批判を受けていると野田氏は指摘する。
では、政治の危機を打開するにはどうすべきなのか。野田氏は岸田首相が自ら身を退くのが最善だと言う。
「ここは岸田さんが党の最高責任者として『すべて自分が責任を取って政治の信頼を取り戻す』と総裁選には出ないと表明する。つまり出処進退を明らかにするしかない。そうすれば国民の政治へのわだかまりを払拭し、自民党のこの先の展望を切り拓くきっかけになる。
実は、岸田さんにはある人を通じて、『そうしたほうが日本にとっても自民党にとっても良い。あなたの影響力、力を残すことにもなる』と内々に伝えている。岸田さんがここで身を退くことが、この国難の時期に国民への重要なメッセージになると考えている」
取材/城本勝(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2024年8月16・23日号