法廷に現れた浩子被告は伸びた髪を後ろでひとつにまとめ、薄紫色のカットソーに紺色のカーディガンを羽織り、ベージュのロングスカートという清潔感のある装い。弁護人に微笑んで会釈したのち着席した。6月の初公判で、浩子被告は公訴事実を否認している。しかし今回、検察側の読み上げた証拠は、浩子被告が事件前に瑠奈被告の行動を把握していた可能性をうかがわせた。
起訴状によると、瑠奈被告が殺害後に持ち帰った男性の頭部の撮影を求めてきたことについて、浩子被告は夫の修被告に伝えて依頼。修被告が撮影を行うなか、瑠奈被告は男性の頭部から右眼球を摘出したという。
浩子被告はこれらを今年6月の初公判罪状認否で否認している。浩子被告は「あまりに異常な状況で、娘に何も言うことができず、頭部を隠したいと言われたこともなく、頭部を持っているとも思わなかった。娘からビデオの撮影を頼まれたが、具体的な内容は言われてなかった」などと述べており、“気づいたら自宅に切断された男性の頭部があった”との主張だ。