「迷惑かけてごめん」
だが、目黒の奮闘とは裏腹に不協和音は大きくなっていった。
「『silent』で目黒さんが繊細な役者だということは周知されていたので、今回の現場では彼の長所を生かして撮影することが共有されていました。ですが、前作以上に多忙を極めるようになった目黒さんの撮影時間は限られていて、現場は時間的にかなり追い詰められていった。目黒さんがうまく演じられずにいると、“夏くんの現場はてっぺん(24時)を超えるよね”とか“時間ないのに、またスケジュールにNG出したのかな”と、一部のスタッフが目黒さんに聞こえるほどの声で愚痴を言い始めたのです。
イライラが募ったあるスタッフが台本を地面に叩きつけたりして、現場はどんどん殺伐としていって……。そんな状況が重なり精神的に追い詰められたのか、目黒さんはほんの少しの休憩時間でも車にこもるようになってしまい、その姿に冷たい視線を送るスタッフもいた」(前出・ドラマ関係者)
そしてついに、休養を余儀なくされた目黒。
「起きられない、立てない、食事も取れない状態になってしまったそうです。病院で精密検査を受けたと聞いていますが、詳しい病状などは明かされていません」(前出・ドラマ関係者)
下積み時代が長かった目黒にとって、いまの人気には戸惑いを覚えることもあるようだ。最近も雑誌のインタビューで「心が現実に追いつかない」と発言し、ファンの間でも心配されていたほどだった。そんな目黒の窮地にいち早く立ち上がったのが、ほかならぬSnow Manのメンバーだった。8月上旬、目黒は新たな楽曲に関する重要な打ち合わせに参加する予定だったという。
「その日は次作の楽曲についての話し合いで、当初は目黒さんも参加予定でした。しかし、その頃、すでに不調をきたしていた彼は来られる状態ではなく、ラウールさんと岩本照さんは目黒さんの不在を埋めるように、彼のぶんまでしっかりと打ち合わせをこなし、メンバーにフィードバックしたようです」(芸能関係者)
周囲の手助けもあり、目黒は現場に復帰を果たした。責任感が強く真面目な性格の目黒は、自分のことよりも他人のことを心配している状況だという。
「この次の10月クールの月9ドラマの放送開始が遅れるといったことが噂されているんです。実は、そのドラマに主演するのが、『silent』で目黒さんと共演した鈴鹿央士さん。まだ、どこまで影響があるかわかりませんが、目黒さんは鈴鹿さん側に“迷惑かけてごめん”と謝罪の連絡を入れたそうです」(前出・テレビ局関係者)
前述のように『海のはじまり』のスタッフたちにはさまざまな思いがあるようだが、目黒の復帰後、撮影現場の雰囲気が変わったという。
「誰かひとりが悪いというわけではありません。目黒さんを憔悴させた真犯人は、撮影現場の殺伐とした“空気”だったと思う。いまはみんなが互いをサポートし合う気持ちになり、無事に12話を完走するという強い思いが共有されています」(前出・ドラマ関係者)
フジテレビに、目黒とスタッフの間の行き違いについて、さらに10月スタートの月9ドラマの初回放送日が当初の予定より遅れることについて尋ねると、こう返答があった。
「(スタッフとの行き違いについて)そのような事実はございません。(次の月9ドラマは)既報の通り、10月7日スタート予定です。放送開始が遅くなるという事実はございません」
最終回まで残り4話。夏の笑顔も泣き顔も、しっかりと目に焼き付けたい。
※女性セブン2024年9月12日号