未成年の女性3名を自宅に連れ込んだとして、東大阪市に住む無職・小坂光(26)が未成年者誘拐の容疑で逮捕された事件。9月2日夜、容疑者を含む4名は市販のせき止め薬を過剰摂取したことがわかっており、未成年者のうち容疑者の交際相手とみられる女子高校生のAさんは薬物中毒で死亡した。
「府警によると、小坂容疑者のアパートにいたのはいずれも10代の女子中学生1名と、女子高校生2名。9月3日の昼、Aさんの体が冷たくなっていることに気づいた女子中学生のひとりが警察に通報したが、搬送された先で亡くなった。
居合わせた中高生らは知人であるとみられ、亡くなったAさんと容疑者は交際関係にあったこともわかっています」
今回、容疑者らによる薬の過剰摂取は「オーバードーズ(以下、OD)」と呼ばれ、大阪の繁華街「ミナミ」と呼ばれるエリアで、身のよりどころを求める若者が集まる道頓堀「グリコ」看板の下、通称「グリ下」で横行している行為だ。使用される薬はさまざまだが、薬局で容易に買えるような市販薬でも大量に服用することで恍惚感を得られ、過剰摂取する未成年などが増えていることで社会問題にもなっている。ODで死亡する事例も見られ、厚生労働省も注意を呼びかけている。数年前までグリ下に通っていた男性はこう話す。
「その女の子、亡くなったということは、かなりの量を飲んだんでしょうね。せき止め薬は簡単に買えますが、ミナミでは大量に買って個人で売り捌いているようなやつもいます。
ODって手軽にフワフワした感じを楽しめるのですが、お酒とかとめっちゃ飲み合わせが悪いんです。自分も意識がないままフラフラとしたり、自転車に乗っていたら急に倒れたりしたことがあります。その子も単純に楽しみたかったのかどうかわからないですけど、一線を超えないように止めてくれる大人がいなかったのは、すごく残念なことだと感じます」