「全国の皆さまから、日本初の女性総理になってほしいとの声を寄せてもらった」「日本の総理として、難問から逃げず、新たな日本を築いていきたい」──自民党総裁選が9月12日、告示された。前日の11日午後に出馬の記者会見を開いた上川陽子外相。高市早苗経済安全保障担当相に続き、女性で総裁選への出馬を表明したのは2人目で、立候補に必要な20人の推薦人確保にこぎ着けた。
「上川氏は東京大学を卒業し、三菱総研の研究員を務めた後、米ハーバード大大学院を修了しています。輝かしい経歴を引っ提げ、2000年の衆院選静岡1区で初当選を果たし、現在7期目です。
上川氏が『初の女性首相』候補と目されるきっかけとなったのは、法相時代の2018年7月に行ったオウム真理教の元教祖、麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚ら13人に対する死刑執行です」(大手紙政治部記者)
日本における死刑執行は、法相による執行命令から5日以内に行わなければならないと定められており、その判断は事実上、法相に委ねられている。法相の職責は死刑執行命令書に署名するという重たいものであり、宗教上の理由などから在任中に一度も執行命令を下さなかった法相も少なくない。