「いっちゃん(ISSA)とは、僕が東京へ行ったときに会って食事をする家族ぐるみの付き合いです。いっちゃんは『DA PUMP』のボーカルとして、今も第一線で歌い続けていますよね。音楽に人生をかけているんだな、すごい腰の据わり方だな、と尊敬しています」
今、「DA PUMP」で活動当時のことを、日々のなかで思い出す瞬間はないけれど、「DA PUMP」の音楽はときどき聞き返しているという。
「そのときどきのテンションで、いろいろ聞いています。本当に素晴らしいヒット曲ばかり。シングルカットされてない、アルバムのなかの曲にもいい曲がたくさんある、と改めて気付かされます。
芸能活動をしていた当時の仲間も事務所の方々、プロデューサーのm.c.A・Tさん、ライブスタッフ、スタイリスト、ヘアメイク、お客さん……頻繁に連絡を取り合うわけではありませんが、ずっと繋がっていて応援してくれています。
故郷・小浜島で生まれ育ち、船と海を好きになるきっかけをくれたじいちゃんとオヤジと、僕の夢を精一杯応援してくれた亡き母、そして『DA PUMP』として活動させていただき、たくさんの皆さまに支えられ、応援していただいたこと──本当に、皆さまの“おかげさま”で今の僕があるのだと実感しています」
SHINOBUさんにとって民宿経営は、華やかな舞台で何万人の観客の声援を受けていた芸能界の活動と地続きなのだ──。
(了。前編を読む)
◆取材・文・撮影/中野裕子(ジャーナリスト)