『劇場版 ドクターX』の撮影現場でも、西田には最大限の配慮が行われていたようだ。
「映画の撮影は、通常1~2か月間で行われます。しかし今回は3~4か月と長めに取られていました。西田さんの出番はかなり少なく、ほとんどが座っているシーンです。西田さんは演出上の配慮に対して、 “こんなに気を使ってもらって本当に申し訳ない”と話していました。
また、医療ドラマなので、撮影現場には監修を務める医師がいますが、その医師とは別の医師が現場に詰めていたこともありました」(前出・映画関係者)
一方で、演技へのやる気はみなぎっているようだ。西田といえば、共演者を混乱させるほどの自由な “アドリブ”で知られる。今回の撮影現場でも、共演者である遠藤憲一(63)や勝村政信(61)を大慌てさせていたという。
「共演歴は10年近いですが、遠藤さんも勝村さんも、いまだに西田さんのアドリブに振り回されているようです。特に遠藤さんは、慌てないように、もしくは慌てていることを悟られないように、“あえて目をそらさない”とか、様々な『西田対策』を講じたそうです。
ただ、西田さんのアドリブは決して思い付きでやっているわけではなく、計算され尽くされたもの。西田さんは脚本を読み込んで、“こうすればもっと楽しくなるんじゃないか”“もっといい作品になるんじゃないか”といつも考えています。それを共演者はわかっているから、どんなに大変な思いをしても西田さんのアドリブに食らいついていくんです」(別の映画関係者)
「奥さんより、俺たちといる時間のほうが多いんじゃないのか」
あくまで前向きに演技に向き合う背景には、周囲の存在がある。
「西田さんの素晴らしい演技は、奥さんやご家族の献身的な支えがあるからこそ。家では奥さんがきっちりと栄養をコントロールした食事を手作りし、食事制限を行っています。さらにリハビリや病院には必ず同行し、リハビリの内容を見て、家でもできるものを実践しているそう。