ピンクの電話の竹内と清水(右)。撮影/山口京和

ピンクの電話の竹内と清水(右)。撮影/山口京和

女性ファンに「しーっ!」

 かずおはウンナンの代表作『日比谷線 vs銀座線』を観たときの衝撃をこう振り返る。

「日比谷線と銀座線を人間に置き換えて、互いに罵り合ったり、不平や不満を漏らすんですけど、こんな切り口があったんだ、って。周りの芸人たちも『やられた……』って言ってましたけど、内村さんじゃなきゃ絶対に作れないと思いますよ」

 ゆたかは、内村のこんな仕草を目撃したことがある。

「ウンナンさんが出てくると女の子たちがちょっとしたことでも大笑いしちゃうんです。でも、笑いが収まらないと、次のシーンにいけないじゃないですか。なので、内村さんが客席に向かって『しーっ』ってやったんです。あんなことやる人、初めて見ましたね」

 そのあたりも内村が作り手だったことの証左だろう。

ショートコントを発明

 草創期のウンナンの歴史を紐解くとき、運命的な出会いとして必ず語られるのが音楽グループのジャドーズだ。彼らは音楽の合間に短いネタを披露した。紙を切る音などの音芸や、物真似を披露し、その間を「ジャジャジャジャ、ジャジャジャジャジャ」と口ずさむことでつなぐ。今日ではブリッジと呼ばれるようになった手法だ。彼らのショートネタの影響を受け、ウンナンは「ショートコント、○○」というやり方を始めた。この発明が時代を動かした。永峰が語る。

「それまでも似たような短いコントや漫才はあった。けど、あそこまで自覚的にやったのは彼らが最初でした。あの形が当時のテレビにはまった。ショートコントをやり始めてからは一気に売れていきましたね」

 ウンナンと同期で、数々のテレビやライブで共演したお笑いコンビのうちの1組にピンクの電話がいる。ぽっちゃり体型の竹内都子と、甲高い声とすらりとした体型が印象的な清水よし子からなる凸凹コンビだ。

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